月曜日, 2月 08, 2010

雛の時間 昭和85年



雛の時間がやってきた。
シャッターが閉まった商店街、今や地方の街では見慣れた光景。電気屋、八百屋、金物屋、
無理もない。大手の量販店が郊外に進出すれば価格競争で勝てるはずがない。
さらに、若者は都会に出て行くし、買い物だって都会に出た方が都合がよい。

交通機関が発達し、通信網が発達し、いよいよ街の商店街が生き残ることは苦しくなっている。

まちおこし、ちょっとでもイベントを、
商店街の集会所、閉めてしまった店舗、そこに古くからの雛人形を持ち出して雛祭りをイベントにしている。

古びた日本の赤、ちょっとわざとらしい空気が流れるが、間違いなく歴史に裏付けられた日本の美がある。
惜しむらくはそこには本物がなく、観光展示という軽さがあふれていることだろう。

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