金曜日, 1月 29, 2010

二つのライン

2010年は二つの作品ラインで制作の望みます。
広告写真の世界は過酷な状況で、カメラの進歩は下からの追い込みを作り出し、CGの低価格化は上からの侵略になっています。
これまで多くの商品を撮影してきたレンジはすでに誰でも撮れる領域になり仕事ととしては成立しない状態です。



私は、カメラが進歩し、簡易なライティングシステムが登場して、社員で商品写真が撮れることは良いことだと思っています。残念ながらカメラマンがどれだけ勉強をしても、商品知識で売っている人にはかないません。当然商品知識が豊富なほど見せるべきところきわかっています。カメラの性能があがり、特殊技術が必要ないということであればフォトグラファーが撮るより、社員で撮影したほうがいいのです。

ただ、特定のモノ、イメージを必要とする写真はまだまだプロの領域です。無理にお手軽な写真でスペースを埋めることは売るというビジネスにおいて逆効果でもあります。
だからハイエンド=プロの仕事、印刷のように知識が必要な媒体、プロの仕事として積極的に営業していく必要があると思っています。

さらに踏み込んで言えば、マツバラのイメージで、マツバラの感性で撮って欲しいという仕事を増やすしかないと考えています。
これまで軟体動物で、どのように撮れと言われても拒否するものでも、反対するものでもなく、何にでもなりきって撮ってきました。この姿勢が代るわけではありませんが、自分らしさをきちんと活かして仕事をしたいのです。

だから、自分の特徴をきちんと出す「作品」を作るという作業は必須なのです。

昭和シリーズ、
ついに今年は、昭和が続いていれば、85年です。この20年間日本のダッチロールがなければどうなっていたのでしょう。まあ、そのまま続いてはいないと思いますが、これほどひどくはなかったでしょう。
熱、熱さ、熱気、それを画面に閉じ込めてやりたいのです。

http://s38.jp
20090531150553

Parodies
モノマネではなく、アレンジ、
いかに消化していくのか、模写ではなく、模倣ではなく、より完成形を求めて、

http://parodies.jp
20090912013641



木曜日, 1月 28, 2010

s38 二人展

いよいよ二人展も週明けからスタートです。ギャラリーは19:00から22:00という夜型運営をします。平日にだれだけ対応できるかと計算するとなかなか難しいところがあり、誰も作家がいないところに来て頂いて対応ができないのもみっともないことですから。

今回は、昭和シリーズというよりも、s38-s85という、生まれてこれまでの集大成です。フォトグラファー二人が同じ頃に同じように写真を目指して、思う部分には大きな隔たりがある。

写真が好きと答える人と、嫌いと答える人の違い
できれば趣味で好きなものを撮りたい人と、趣味では絶対に撮らないだろうという人、

同じ筋道を描いてきても、根本は正反対なのかも知れません。

どう考えても、印象では勝てない人と二人展ですから勇気がいる作業です。

http://s38.jp


CJGカタログでの問題

クリエーターが自分の技量、感性を表に出す機会が欲しい。技量、感性に対して最適な仕事が入れば嬉しいじゃないか。
これがCJGクリエーターズカタログの大元のコンセプト

http://cjg.jp

なかなか難しいですね、今回のできは15点といったところでしょうか。たぶん世に出すとするとかなり平均点を下回ってしまった気がします。もしかしたら出すことが弊害になるかもしれません。
正直どうしていいのかわからないというのが今の時点の状況。

編集という作業はしたくない。枠にはまらず自分の技量と感性を打ち出して欲しいから。自分が最も信ずるところで勝てる作品を世に問うことをして欲しい。
入札でページを買う。買ったからには負けないようにして欲しい。カタログの中で戦いがあって欲しい。

内容的には、
宣伝の方法が意識統一できていなかった。
何ができるなんて広告はプロである以上恥ずかしいことのように思います。プロであればいかに自分の感性を表に出せるか。一枚の作品とその過程を見せるなど、自分の思い、コンセプトを表に出せることが重要だと思います。
この部分で一冊の中で自分が勝つという意識の低さがあったように思います。やはり勝てるジャンルを自分で選ばないといけないのでしょう。

技量的には、
この価格で一冊を作るのは無理でした。そもそも100人、100ページはボーダーラインでしたし、その1/4では大赤字は当たり前です。ただ、その前提も、PDF/X1aで入稿し、ページに貼り込むだけで完成するというものです。
今回、PDF/X1aできちんと入稿できた人はほとんどいなかったと言ってもいいでしょう。カメラマンが一人で入稿はできない。やはりデザイナーと連携して作らないとページにはならないでしょう。フォントの扱いも、レイアウトも未熟なまま出せばマイナス効果です。

そして、色も管理されているとは言えないものでした。カメラマンが出す色は自分勝手で、自分が綺麗に見えればいいというものでした。しかし、実際の仕事では完成品で評価されます。このギャップが新しい時代に対応できていないのです。
いくらなんでもOS9時代のレガシーな仕組みでは今の時代に対応できないでしょう。

次回の方法をどのようにするのか、編集を入れるのか、それとも今のラインを貫くのか、難しいところに入り込んでしまったようです。



土曜日, 1月 16, 2010

セルフプロモーション



なかなかセルフプロモーションと言ってもやり方は難しい。

まず、誰に対して訴求するのか。YouTubeに公開してわかったことは、やはりどれだけ刺激的なタイトルをつけるか、さらに、どこに笑いを入れるかであり、作品を作品として真摯に見て頂ける環境ではないと思い知らされた。

Flickrは随分と作品に対して的確なコメントを頂ける、Facebook、Myspaceは、とかくつながりを重視するために、批判的な評価は得られない。不要に持ち上げてしまう傾向にある。

これまでいろいろな事を試し、チャレンジしてきて、即効性のある方法はないと言うことだ。
日々、作り、日々、アップし、日々、評価に耳を傾ける。Blogはあくまでも入り口であり、きちんと自分のサイトを整備することだと気づく。

より効果的なプロモーションをと、CJG(クリエーターズ・ジャパン・グループ)を深澤明さんと、土屋敏朗さんと意を共にして立ち上げたが、なかなか難しい壁に突き当たっている。
意志と、クォリティーを維持できないのだ。

プロモーションとは自分を売り込むことで、そこで負けてしまっては意味がない。勝つとは総じて取り組むのではなく、ポイントを絞って勝てるポジションを築くことだと思う。
どうも場当たりで作品を出す人が多い、目的意識が希薄、本来はBlog機能も自分の思いを書き、いかに企業広報に、広告代理店に、印刷会社に売り込むのかを綴るべきだが、そんな意識が芽生えてこない。

私は、広告としてモノが売れるよう正しく商品を伝えていきたいと思い写真をとる。それは、商品を正確に撮影する場合もあれば、商品のイメージを高めるためイメージを作り込む場合もある。
風景であっても、グラビア的モデル撮影であっても思いは同じだ。綺麗に、かつ、印象的に、それは商品を売るための道具であり、広告写真家として当たり前の取り組みだ。

技術も、感性も、モノが売れるというところにつながらなければ失敗だと思う。