月曜日, 7月 09, 2012

写真が嫌いなカメラマンもいるんだよ。(ダメなカミングアウト)

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先週は6人もの方から、カメラマンになりたい。写真で食べていきたいと相談を受けました。(facebook 3名、twitter 2名、Blog 1名)

個別でお返事はしましたが無責任な事も言えないので、Blogには私の感覚をストレートに書いておきます。

なんでカメラマンを目指したのか、
・・・・これ、だめですかね、カメラマンはモテるのではないかと思ったから。
南沙織が篠山紀信氏と結婚したことは衝撃だったかもしれません。
ほんと動機は不純ですよね。

で、かといって、モデルの仕事なんてできれば逃げ出したいほど好きでもなかったりします。

本当に撮りたいものは、かなりドキュメンタリー、今仕事で撮影させて頂いているご葬儀のフォトブックなどはのめり込んで撮れるものです。
ただ広告写真というもので考えると、撮りたいものなど仕事でくるばすもなく、本当はもっとじっくりと撮りたいのに、コストと時間の中でいつも不完全燃焼です。

魅せたいものは何か、商品の知識、商品の歴史、商品のディテール、すべて時間をかけて知ることで深みは増します。深みが増せば、より魅力的に見せることもできます。

でも、それは付け焼刃では無理な相談。
アーティストではない。職人としての取り組みです。

若いカメラマンを見ていると、あまりに不勉強で怒れてくる事しきり。
昔は、そもそも一発勝負で、後ろの液晶で確認なんてできなかったのだよ。
そんな時間をかけているとチャンスを失うよ。


びくびくして、とにかく失敗しない。間違ったことをしない。ミスは仕事を失う事。
だから安全値を見込んだ撮影をする。

それがプロの仕事で、プロであるかぎり、お客さんの仕事でチャレンジをしてはいけない。その為の訓練であり、勉強なんだと。

作家と、職業カメラマンは根本から違うもの。
作家になることができれば、それだけの才能があると自分を信ずることができれば。
それはそれで写真もいいでしょうね、

職人としては辛いかな。
なにしろカメラの性能が上がって、腕ではなくなっていますからね。
生きる場所というのか、腕を振るえる場所がなくなってきています。

私は、撮ることは嫌いです。できれば、自分の目に焼き付けておきたいタイプ。
でもね、仕事であればパーフェクトにこなしますから。
それがプロでしょう。妥協はしません。ただし、時間とコストをきちんと反映した中での作業。それで帳尻が合わないことならプロのすることではありません。

資格制度があるわけでもなく、自分で言うだけでなることのできるのがカメラマン。
試してみればいいんじゃないかな。
ただし、やるからには、コンビニでバイトしながらなんてのはダメだと思うよ。

私、作家目指してますから。今になって、
だからちょっとここからはワガママな写真撮ります。

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